その日の吉兆を表すものとして今でも利用されている代表的なものが六曜ですが、それ以外にもその日の吉兆を表すものとして二十八宿のような中国の天文学や占星術からきている「鬼宿日」というものもいます。
当記事で分かることは…
- 鬼宿日とは?
- 鬼宿日の由来
- 鬼宿日はいつ?
- 鬼宿日にやるとよいこと
- 鬼宿日にやってはいけないこと
当記事では、このちょっとマイナーになってしまっている鬼宿日とはどのような意味や由来があるのか紹介していきます。
パッと見だと、”鬼”という文字が入っているので、吉日なのか凶日なのかもよくわからないですよね。
鬼宿日とは?

鬼宿日は”きしゅくにち”、”きしゅくび”と読みます。
「鬼宿日(きしゅくび)」とは、鬼が宿に留まって外に出ない日を指します。
この日には鬼の邪魔を受けることなく、物事がスムーズに進むため、幸運な日とされています。
「鬼が宿る」と聞くと、不吉なイメージを持つかもしれませんが、実際には鬼が動かずに留まっていることが、私たちにとっては良い結果をもたらす日なのです。
鬼宿日の由来
鬼宿日(きしゅくび)は、「天球」という天体の位置や動きを表す考え方に基づいた「二十八宿(にじゅうはっしゅく)」というシステムから来ています。このシステムは古代中国の天文学や占星術で使われていたもので、江戸時代の日本でも広まり、庶民の間で吉日として親しまれるようになりました。
また、鬼宿日には「お釈迦様が生まれた日」という逸話も伝わっており、この話もあって、二十八宿の中では最高の吉日とされています。
さらに、この考え方は紀元前1046年から紀元前256年まで存在していた中国の「周」の時代に誕生し、その後インドに伝わり、インドで吉兆を占う方法として取り入れられました。そして、唐の時代にその考え方が進化し、約1000年後に逆輸入されて日本に伝わったとされています。
鬼宿日は縁起がいい?
日本では、妖怪としての「鬼」のイメージがとても強く、特に「桃太郎」の話によってそのイメージが広まりました。多くの人にとって、鬼は「悪いもの」「恐ろしいもの」を象徴する存在で、「邪悪なもの」や「危険なもの」「人々に害を与えるもの」として認識されています。
もちろん、鬼に対して畏敬の念を抱く場合もありますが、一般的には幸福をもたらすものというよりは、むしろ厄災を引き起こすものと考えられがちです。
そのため、「鬼」という言葉が入っているだけで、不吉な印象を受けることもありますが、実は「鬼宿日」は「鬼が宿から出ない日」で、むしろ幸運を引き寄せる吉日です。さらに、この日には「お釈迦様が生まれた日」という逸話もあり、二十八宿の中でも最も吉とされる日となっています。
鬼宿日はいつ?
2025年の鬼宿日や、吉日・凶日すべてをこちらの記事にまとめていますのでご覧ください。

鬼宿日にやるとよいこと

鬼宿日には、鬼からの邪魔がない日です。
だから、今日は自分がやりたいことを思いっきりやっちゃいましょう!
さて、やると良いことの例をいくつか挙げてみますね。
- 引っ越し
- 宝くじを買う
- 財布の買い替え
- お寺の参拝

鬼宿日にやってはいけないこと

鬼宿日はあらゆることに吉日とされていますが、結婚に関してはNGとされることが多いようです。
本来、鬼宿日は「鬼が宿にこもるから吉日」とされていますが、結婚の場合は「家にこもっている鬼と、家に入る嫁が鉢合わせしてしまう日」と解釈されることが多く、そのため結婚には不向きだとされています。
また、これを元に恋愛面でもNGという考え方が広がり、恋愛や結婚には相性が悪い日と考えた方が良いかもしれません。
とはいえ、鬼宿日を気にせず結婚した方もいらっしゃいますので、絶対に避けなければならないわけではありません。

鬼宿日と二十八宿との関係
鬼宿日については、冒頭でもお伝えした通り、インドや中国で発展した天文学や占星術の「二十八宿」の一つです。
二十八宿は、東西南北を守る聖獣たちによって守られています。東には青龍、北には玄武、西には白虎、南には朱雀がいますが、鬼宿日はその南の方角、朱雀の領域に位置しており、南の二十八宿にあたります。

覚えておきたいその他の吉日
天赦日
天赦日とは、「天が万物の罪を許し、あらゆる障害を取り除いてくれる日」とされ、日本の暦の中でも最高の吉日といわれています。この特別な日は、1年に5~6回しかありませんが、新しいことを始めるには最適な日です!
たとえば、次のようなことを始めるのにぴったりのタイミングです:
- 仕事始め
- 結婚や婚約
- お財布の新調や使い始め
もし天赦日が一粒万倍日と重なる日があれば、相乗効果でさらに強力な開運日になります。この日は特に注目して、何か新しい一歩を踏み出すチャンスにしてみてください。暦をチェックして、ぜひ活用してみましょう!
一粒万倍日
一粒万倍日とは、日本の暦に古くからある吉日の一つです。この言葉が意味するのは、「種籾(たねもみ)一粒から一本のイネができ、そのイネから万倍もの数のお米が収穫できる」ということ。つまり、「わずかなものが飛躍的に増えること」を表しています。
この日に始めたことは、やがて大きな成果を上げると考えられているため、一粒万倍日は「何かを始めるのに最適な日」とされています。新しいプロジェクトや目標を立てるタイミングとして、ぜひ活用したい日ですね!
寅の日
寅の日は「金運招来日」とも呼ばれ、特に金運に縁がある吉日とされています。寅は、一日に千里の道を往復できると言われることから、「出したお金がすぐに戻ってくる」と考えられているためです。
そのため、寅の日はお財布の新調や使い始め、宝くじの購入、貯金など、お金に関することに向いている日です。もし金運をアップさせたいなら、この日に何かを始めると良いとされています。
寅の日は、干支(えと)を基にしたサイクルで12日ごとにやってきます。ぜひ、次の寅の日をチェックして、金運を引き寄せるチャンスにしてくださいね!
巳の日・己巳の日
巳の日は、寅の日と同じく十二支にまつわる吉日で、12日に1度訪れます。この日は、蛇が金運や芸術を司る弁財天(べんざいてん)という神様の使いとされているため、特に金運に縁がある日とされています。
金運を気にしている人は、巳の日にお金や財産に関することを行うと良いとされています。例えば、お財布の新調や銀行口座の開設などがおすすめです。
さらに、巳の日に十干の「己(つちのと)」が重なる「己巳の日(つちみのひ)」は、60日に1度しか巡ってこない特別な日で、特に縁起が良いとされています。この日はさらに強力な金運を引き寄せるチャンスです!
大安・友引
大安(たいあん)
大安は、六曜の中で最も縁起が良いとされる吉日です。「大いに安し」という意味があり、やってはいけないことがない日として、冠婚葬祭などのお祝い事にぴったりの日です。6日に1度巡ってきますので、大切なイベントの日にぜひ選んでみてください。
友引(ともびき)
友引は「引き分け」を意味し、朝晩が吉、昼は凶とされています。この日に行うのは、慶事(お祝いごと)に適しており、特に結婚式などのお祝い事に良い日です。ただし、「友を引く」という意味があるため、葬儀や弔事には避けた方が良いとされています。
大明日
大明日(だいみょうにち)は、歴注の一つで、意味としては「天地が開け、太陽の光が隅々まで照らす」というポジティブな解釈があります。この日は、引っ越しや旅行などの移動にまつわることや、建築・普請(ふしん)などの工事を行うのに縁起が良い日とされています。
大明日は月に8~16日ほどしかないため、比較的頻繁には訪れませんが、非常に良い日にあたります。この特別な日を上手に活用することで、運気を引き寄せることができるかもしれません!
母倉日
母倉日(ぼそうにち)は、大明日と同じく歴注の一つで、「母が子に対してするように、天が人を慈しみ育む」日とされています。この日は、特に入籍や結婚など婚姻に関することや、引っ越しなどの移動に適した吉日とされています。
母倉日は、月に4~5回ほど巡ってきます。この特別な日を選んで、大切なイベントを迎えると良い流れを引き寄せられるかもしれません!
神吉日
神吉日(かみよしび)は、最も回数が多い吉日で、月の半分以上がこの日に該当します。この日は、特に神事に関連することを行うのに適した日とされています。
例えば、お墓参りや神社への参拝、祭祀など、神様に感謝を捧げるような行事を行うのにぴったりです。神吉日は比較的頻繁に訪れるため、気になるときに利用しやすい吉日ですね。
天一天上
天一天上(てんいちてんじょう)は、癸巳(みずのとみ)の日から戊申(つちのえさる)の日までの16日間を指し、1年に6回巡ってきます。この期間は、方角を司る天一神が天上に帰るため、方角に関する禁忌がなくなるとされています。
この16日間は、旅行やお出かけ、引っ越しなど、移動にまつわることに縁起が良いとされています。方角を気にせず、思い切って行動するチャンスです!
鬼宿日
鬼宿日(きしゅくび)は、月が地球を1周する間に通過する28個の星座をもとに吉凶を占う「二十八宿」の中で、最も縁起が良いとされる吉日です。この日は「鬼が宿(家)にいるため、邪魔が入らない」とされ、婚姻を除けば、何事もスムーズに進むといわれています。
婚姻を除けば、仕事や引っ越し、新しいことを始めるのに非常に適した日です。何か大切なことに挑戦したい時にぴったりの吉日ですね!
天恩日
天恩日(てんおんにち)は、「全ての人が天からの恩恵を受けられる」とされる特別な日で、5日間続きます。この期間は、慶事全般や旅行、引っ越しなどを行うのに非常に縁起が良いとされています。
天恩日は、年に90日ほどありますが、凶事に使うのは避けた方が良いとされています。悪いことや不幸に関することには利用せず、良いことに使うようにしましょう!
月徳日
月徳日(つきとくにち/がっとくにち)は、その月の神様がいる日で、「全てのことに支障がない」とされる吉日です。この日は、特にリフォームや不動産契約などに縁起が良いとされています。
月徳日は、月に2~4回の頻度で巡ってきます。家や土地に関する重要な決断をする際には、この日に合わせると良い結果を引き寄せやすいでしょう。
2025年吉日カレンダー

不成就日に注意!!
様々な吉日がある一方で、縁起が悪いとされる日もありますので、注意が必要です。その一つが「不成就日(ふじょうじゅび)」で、文字通り、何事も成就せず、願い事がかなわない日とされています。
結婚や入籍などのお祝い事、開業、習い事、新築工事、お財布の新調など、何か新しいことを始める際は、不成就日を避けた方が良いでしょう。不成就日は8日ごとに訪れ、1ヶ月に3~5回ほどあります。

鬼宿日を知りよい時を過ごそう
昔から、暦には吉日や凶日が存在しています。皆さんにとって一番身近なのは「大安」や「仏滅」などだと思いますが、それ以外にもたくさんの吉日や凶日があります。
もし何か大切な節目を迎える時があれば、こうした日を少し意識して行動することで、物事が良い方向に進み、より充実した時間を過ごせるかもしれません。ぜひ参考にしてみてくださいね♪
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